日本茶とウイルス感染予防について
昔から日本茶は身体に良い。と言われていますが、その効果や成分はどんなものがあるのでしょうか。お茶には、沢山の身体に良い成分が含まれています。その代表格ともいえる一つ「カテキン」に注目しながら、ウイルス感染予防について考えてみましょう。
カテキンは、ポリフェノールの一種
日本茶に含まれるカテキンは主に4種類あり、抗酸化作用や、強い殺菌効果が注目されています。また、アレルギー症状の緩和に効果的であったり、糖質の消化吸収を遅らせる働きもあります。その他、善玉のビフィズス菌の増殖を手助けし、悪玉菌の成育は阻止します。味としては「渋味」「苦味」を作り出しており、お茶の成分全体の10~18%を占めています。
カテキンを多く摂取する為のお茶の淹れ方
カテキンは、冷たい水には溶け出しにくいという性質があります。より多くカテキンを抽出したい時は、80~90℃くらいの熱いお湯で淹れる事をお勧めします。また、氷を入れた湯飲みに熱いお湯で淹れたお茶を注ぐと、カテキンも多く抽出された「冷茶」を楽しむ事ができます。
注意点~過ぎたるは及ばざるがごとし~
いくらカテキンが身体によいからと言って一度に大量に飲むのは禁物です。カテキンは胃にも刺激を与えます。その為、毎日こまめに適量を飲む事によって体内のバランスを保ち、良い効果を発揮します。また、薬を摂取する時には、お茶は適していません。薬はお水でのみましょう。
カテキンを多く含むお茶を飲むタイミング
午前中を中心にこまめに飲む事をお勧めします。
・頭脳を冴えさせたい時:仕事の合間や商談、会議、試験の前など。
・アレルギー緩和や殺菌作用を期待:外出先から帰宅した時など。
・血糖値上昇抑制や、ビフィズス菌増殖:おやつや、食事の後など。
茶カテキンの抗インフルエンザウイルス作用について
茶カテキンは、インフルエンザウイルスの表面にある突起(スパイク)に結合して、私たちの喉などの宿主細胞表面へのウイルスの吸着を阻害して感染を防ぐ事がわかっています。この効果はインフルエンザウイルスの型によらないとされております。(静岡県立大学薬学部 山田浩教授著書より)尚、新型コロナウイルス感染予防に特化した内容ではありません。
新型コロナウイルスに対しては有効?
現時点では、試験管の中でコロナウイルスとお茶を混ぜて実験した結果、一定時間経過後のウイルスが99.9%まで減少した事が確認されたとの事です。(奈良県立医科大学 矢野寿一教授ら発表2020,11/27)人への影響については、まだ実証されていない段階ですが、日本茶にはカテキン以外にも、テアニン、ビタミンCなど感染に対する免疫力を高める成分も含まれていますので、日常に取り入れて、感染予防の効果を期待したいです。
カテキンがたっぷりとれるお茶
・べにふうき粉末 → 簡単なスティックタイプなので、茶殻も出ません。とにかく濃いです。
・深蒸し茶 → 急須で淹れたい方に。